一般社団法人日本MOT振興協会

ホーム›設立発起人会、総会、理事会

設立披露パーティー(2009年3月2日)

設立発起人会、総会・理事会の終了後、日本工業倶楽部会館(東京都千代田区丸の内)の3階の大ホールにて設立披露パーティーが開催された。

会長の挨拶に始まり、参議院議員で元防衛大臣の林芳正代議士と、同じく参議院議員の藤末健三代議士にご祝辞を頂いた。続いて、設立発起人代表の日本経済新聞社の鶴田卓彦・元社長が挨拶と乾杯の音頭を行った。

日本の技術力をMOTで見直す

有馬会長から、「・・・ 先週はアメリカにいました。その様子、新聞などを見ていますと、日本の方がはるかに安定していると思います。そういう意味で日本は、あの「失われた10年」は悪かったではなくて、自分自身を鍛えたわけで、経済を救って、新しい経済に持っていったわけですから、もっと自信を持ったらいいんじゃないかと思うのです。・・・・・そういう意味で、私は去年嬉しくてしょうがなかったのです。皆さん、去年10月頃世界中経済状態が悪くなってしょげている時に、日本だけですよ。ノーベル賞が4人いっぺんに出たり、山中細胞が出たりですね。科学技術の上では、世界で一番元気がいいのです。新幹線だって、たびたび言うけれど、素晴らしいじゃないですか。事故は全くないし。原子力だって一昨年あれだけ大きな地震がありましたが・・・・・。7号炉も、4号炉も、みんなピシット全然傷ついていないのです。 ・・・ 本当にお忙しい時に、しかも、現在の経済情勢の中で、大変日夜奮闘していられる方々が、こんなに大勢ここにおでまし頂きましたことを、心より感謝申し上げまして、ご挨拶と致します。」との挨拶があった。

(有馬会長挨拶全文〔PDF〕

 「研究力強化法」を議員立法で作る

林芳正代議士からは、「有馬先生の素晴らしいご挨拶を聞いておりまして、私も元気が湧いてきた者の一人でございまして、正に自信を持ってやってゆこうという自信の糧の一つが、この日本MOT振興協会の今日の設立であろうと思っています。

・・・・・今、金融の危機だということでありますけれど、有馬先生の挨拶にありましたように、「失われた十年」というのは、私は、例えば「麦踏み」のようなもので、色々と麦を踏んだら、その後にもっと強い麦が出てきた。去年の秋から冬にかけて、株が世界で同時安の時に、日本の通貨だけは高くなりました。このことが、何よりも世界の人がそういうふうに日本を見ての証左ではなかったか ・・・・・

まさに、こういう今、経済が大変な時だからこそ、少し中期的に自信を持って腰を据えて、MOTを中心とした科学・産業技術の一層の振興に注力をしていくことが、このピンチをチャンスに変える大きな一つの原動力になっていくと思っておりますので、私自身はまるっきり文科系人間でございますけれど、一緒になってこのMOT振興に努めて参りたいと申し上げまして、簡単ですが、お祝いの言葉に代えさせて頂きます」 との祝辞を頂いた。(林芳正議員の祝辞全文〔PDF〕

 国のMOTが必要になる

藤末健三代議士からは、「私は今、経済の問題、景気の問題を担当しておりまして、やはりもっと自信を持つというのか、何を考えなくてはいけないかと言うと、「国レベルのMOTがない」のではないかと感じております。国家としてのMOT、本当に私たちの国はどのようになるかというと、食糧、エネルギー、原料を輸入して、それを加工して輸出して生きているという貿易国家であるということは変わりありません。その貿易国家の基盤は何かというと、すべてテクノロジー、つまり、テクノロジーで付加価値を付けて出すしかないということを、もう一度考え直さなくてはいけない時期に来ているのではないかと思います。

・・・・・ 私は国のMOTは必要だと思いますし、同時に私がもう一つ必要なことは、MOTの枠をもっと広げ、新しいイノベーションが起きる時に法制度をどう変えないといけないか。この2000年代で会社法が改正され、株主がどんどん強くなった。株主の配当と自社株がこんなに増えています。それでは、研究開発はどうかと言うと減っています。研究開発は減っているのですよ。この時代に、それが何ぜ起こるかということを、ぜひ、皆様からお知恵を頂き、そして本当に一人ひとりがMOTとしてマネジメントすることを、そして会社をマネジメントすること、そして又、もう一つは国家をマネジメントするというレベルまで、林さんと私、党は違いますが、そのうち党は一緒になりますので、ぜひ、お力を頂きたいと思います」との祝辞を頂いた。 (藤末健三議員の祝辞全文〔PDF〕

新しい製品あるいは新しいサービスが登場することで

鶴田卓彦最高顧問が挨拶と乾杯の音頭を行い、「甚だ僭越ではございますが、ご指名でございますので乾杯の音頭を取らせて頂きます。日本MOT振興協会の設立、誠におめでとうございます。折角の機会でございますので、一言だけお喜びの言葉を申し上げておきたいと思います。 先ほど、有馬先生もおっしゃられましたけれど、有馬会長をはじめ、関係者の皆様には、数年前から準備を進めて参りまして、本日めでたく、これが実りまして、創立の総会ということになりました。私は大変これは絶妙なタイミングで、スタートができたのではないかと思っています。と申しますのは、何といっても今、皆様ご承知のように、世界経済は、大変な同時不況が進行しております。

どこの国の指導者も先行きに確たる見通しはないけれども、財政あるいは金融の面から、いろんな手立てを講じて、何とか早く、この先の見えない経済の暗い状況から脱出しようと、頑張っております。私は独断的に見ているのですが、この深刻な不況を、大体全治5年と見ております。ただし、今、有馬先生がおっしゃいましたけれども、科学技術の進歩、発展によって多くの人々に応えられるような新しい製品あるいは新しいサービスが登場いたしますと、5年よりももっと早く、不況から脱出できるのではないかと思っております。・・・・・」とのご祝辞をいただきました。 (鶴田最高顧問の挨拶全文〔PDF〕

祝辞の後、乾杯の発声に移り、鶴田氏から「本日、設立されました日本MOT振興協会のたくましい発展を期待し、また、本日ご列席のすべての皆様方のご健勝とご多幸を心から願って、杯を上げたいと思います。ご唱和をお願いします」。「乾杯」――。 「ありがとうございました」。 政官産学各界のリーダー約170名が出席し、前向きで意欲的な雰囲気の中で設立披露パーティーを終了した。

写真 「日本人はもっと自信を持ったら良い」と挨拶する有馬会長

写真 有馬会長は、「科学技術の上では、日本が一番元気がいいのです」と語る

写真 司会を担当した児玉副会長は、「技術資産を有効に利用する」のがMOTの課題であると語る。

写真 「経済が大変だからこそ中期的に自信を持って、MOTでピンチをチャンスに変えるべきだ」と語る林参議院議員(自民党)

写真 「MOTで国家をマネジメントすることが求められている」と語る藤末参議院議員(民社党)

写真 「科学技術の進歩、発展によって世界不況から脱出する」と語る鶴田最高顧問

写真 挨拶を熱心に聞く出席者たち

Copyright © 2009 Japan MOT Association. All rights reserved.