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サービス・イノベーション研究委員会報告

第15回 サービスサービス・イノベーション研究委員会(平成22年11月19日)

 平成22年11月19日午後6時、東京都千代田区の日本記者クラブ大会議室において第15回サービス・イノベーション研究委員会を開催した。角忠夫委員長より開会の挨拶の後、小坂満隆副委員長から「JAIST サービス・イノベーション・レポート」(文部科学省のサービス系プロジェクトの成果報告)の紹介があった。その後、橋田忠明専務理事から協会全体の動向について報告があり、11月9日に開催された、鳩山由紀夫前首相を迎えての政策首脳懇談会の説明と、10月に開催された東京大学藤本隆宏教授とリコーITソリューションズの國井秀子会長を迎えてのMOT入門講座の報告がされた。
 本日の委員会では、2月予定の「サービス・イノベーション研究委員会セミナー」の検討と、3月末に発行する報告書(案)についての確認が行われた。

■第15回 サービス・イノベーション研究委員会での講演概要

1.「サービス・イノベーション研究委員会セミナー」の検討

(1) 高林氏からの検討経緯

 2月4、5日東レ三島にある研修センターを仮予約している。研修の流れは、中身が決定しないと決まらないので、前回の意見を踏まえて仮の資料を作成している。
 最初集まって問題意識を紹介してから、まず企業の取り組み等、具体的事例を出した方が、イメージが湧き易いかと考える。どういう問題意識から入るのかという導入の部分が、これまで議論されていない。


(2)セミナーの概要

セミナーは、以下の通り決定した。

・人員については、受講生30名、スタッフ20名、50名程度とする。

・委員会参加各社から1名から2名、理事会社から数名と考える。

・参加者のクラスは部課長級とする。

・サービスをメインに「事業の改革をしていくにはどうしたらいいのか」などを検討したい。

・12月の委員会までに準備をして、年明け早々に案内を配布する。

・費用については、50名参加することを想定し試算中。現地集合・現地解散とする。


2.報告書(案)についての確認

 サービス・イノベーション研究の報告書の構成イメージの確認がされた。

・報告書は、全50ページ程度、収まらなければ100ページ位までとする。

・取りまとめを多田氏、吉田氏、委員長で担当する。

・執筆要項を12月に多田氏から出してもらい、原稿はシンポジウムが終わる2月15日までとする。

・まとめは2月末まで、3月に承認して発行する。


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「誰を対象に報告書を書くのか」をはっきりさせたい」と語る多田氏。

多田:今回、誰を対象に報告書を書くのかをはっきりさせたい。また、「新しい何を発表できたのか」「これは今までにない報告書である」ということをタイトル で示せないと、まとめても意味がない。
 それから、サービス・イノベーションという言葉の定義を統一して、この言葉を使う時にはこういう意味で使う、製造業のサービス・イノベーションとはどういうことなのかを押さえなければならない。その上で、報告書の“売り”として何が新しいかを出していかなければならない。今まで聞いた話題の中で、何が新しいのかをもう一度確認し、何が他と違うのかというのを再度見ながら、まとめていかなげればならない。読んだ人が「どこかで見たことがある」と思うようなものではいけない。「なぜサービス・イノベーションに注目しているのか」という所をもう一度しっかり押さえた上で、何を書かなければならないかを考えなければならない。
 さらに、産業界を見渡すと、モノづくりでまだ成り立つ分野と、サービス化しなければならない分野とがばらばらで、色々整理しないといけないことは沢山ある。


角委員長:本格的にやろうとすると時間がかかる。また、斬新性を問うのは良いが、そのようなシークレット情報は提供できないのではないか。現在の先進企業はここまでやっているといったことを、業種をまたいで参考にして自分がどうしなければならないかを考えてもらえるように提言するところまでで良い。
 多田さんの問題意識を踏まえて、それをどうブレイクダウンするか。皆がどうページを書くかについて議論してもらいたい。業種をまたいで共有できるものとしたい。


意見:経営トップや企業参謀をターゲットに考えるならば、サービス・イノベーションのビフォア、アフターをもう少しそれぞれのテーマで整理しなければならないと考えるが、それでは3月末のスケジュールでは厳しい。

角委員長:本来であればそこまで、詰めたいところではあるが、それは次への展開ではないか。ここではそれを部課長クラスにぶつけてみるのが、セミナーの開催趣旨である。

意見:2月4、5日が確保できるのであれば、我々だけで合宿して議論しても良いのではないか。

角委員長:半年延期することにして、夏にシンポジウムということでも良いのか。このメンバーで2日間の合宿をするのか。

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「コンテンツをしっかり決めるために延期する」と語る角委員長。

角委員長:半年延期、2月は我々だけで詰めて、8月にシンポジウムということで良いか。

全員:賛成、じっくり議論を重ねたほうがよい、考える時間が欲しい。

飯山先生:経験としては11月に合宿をやって、形が見えてくるまでに3カ月くらいかかっている。合宿を実施してもう一度くらい合宿をやるくらいの意識でやらないとまとまらない。


角委員長:半年延期する。全体のフレームとしては変えない。コンテンツをしっかり決めるために延期する。2月4日、5日の三島はそのままとする。グループ討議は、5、6人くらいでミーティングできるくらいで再度調整する。半年後の当委員会のアウトプットは、セミナーを開催することと、100ページ程度の報告書を作成、発表することとする。


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