1.委員会の設立にあたって
(1)設立の背景
「知財」こそ、MOTの本命
MOT(技術経営)戦略は、突き詰めれば、「技術資産」をいかに最大限、効果的に活用できるかを追求する経営戦略である。その観点からは、「知財」こそ、MOTの本命と言える。
戦略的に活用できる知的財産の研究に取り組む
現在、政府、大学、産業界、研究機関などで、それぞれの立場から知的財産の研究は多様に進んでいる。しかし、これまでの研究の多くは、静態的、学究的なものが多く、真に戦略的に活用できる状態にあるかどうかについては、疑問が多い。
荒井寿光氏(元特許長長官、知財国家戦略事務局長)を中心に研究体制を構築する
特許庁長官、小泉政権の知的財産国家戦略の事務局長を務めた荒井寿光氏(現在は、東京中小企業投資育成相談役)を中心に、世界と日本の知的財産の潮流をリードするための当協会の研究体制と事業活動などについて検討を進めている。
(2)当面の取り組み
「知的財産委員会」は、まず初心に帰って「MOT(技術経営)と経営者から見た知財とは何か」をテーマに、海外の先進的な現況と、日本の重要課題などについて、各界の最高レベルの専門家から勉強しながら委員会を編成していき、具体的な活動に入る。
●重要ポイントの洗い出しと米欧最新動向の把握
広範囲な知財問題についての最高権威の石田正泰氏(青山学院大学法学部特別招聘教授)に重要ポイントの洗い出しを依頼して検討し、さらに、知財の国際問題に精通している加藤幹之Xinova米国上級副社長兼日本総代表から、知財問題では世界でも先進的な米国、欧州諸国の最新の現況と日本への教訓等について聞き、米欧各国に負けない知財体制について考える。
2.活動の経緯
当協会は、「知的財産委員会」(委員長・荒井寿光東京中小企業投資育成相談役)の第1回会合を平成21年7月3日(金)に開催し、東京理科大学専門職大学院総合科学技術経営研究科知的財産戦略専攻の石田正泰教授(当時)を講師として、「技術経営戦略と経営者から見た知財とは何か」とのテーマで詳細な説明を聞き、意見を交換した。
さらに、第2回の9月16日(水)には、米国駐在から帰国したばかりの富士通研究所の加藤幹之常務(当時)を講師に招き、「米国の最新ビジネス事情と、知財動向のポイント」のテーマで、生々しい米国の現状報告を聞き、質疑応答や意見交換を行った。同委員会では、知的財産問題の各界の最高レベルの専門家を招いて、最新の話題や問題点の説明を聞いて、お互いに意見交換を進めて、研究を深めながら、委員会メンバーを構成していき、「MOTらしく、経営者のためになる知的財産の提言」について、色々な手段、媒体を通じて、世の中に発表していく方針である。
一般社団法人日本MOT振興協会知的財産委員会名簿
[五十音順]
3.世界特許への道 (印刷資料〔PDF〕 )
荒井寿光委員長は、「日本は特許もガラパゴス!!」という。日本は、今、国際標準か?尊王攘夷か?の選択をせまられている。
このコーナーでは、荒井委員長が提唱している『世界特許への道』を紹介する。
4.国際交流
●荒井寿光委員長とグランストランド教授(スウェーデン)との対談(平成22年5月13日)
5.知的財産委員会報告
第50回 知的財産委員会(令和元年9月26日)
第49回 知的財産委員会(令和元年7月12日)
第48回 知的財産委員会(平成31年3月11日)
第47回 知的財産委員会(平成30年9月18日)
第46回 知的財産委員会(平成30年6月5日)
第45回 知的財産委員会(平成30年4月26日)
第44回 知的財産委員会(平成30年2月15日)
第43回 知的財産委員会(平成29年11月15日)
第42回 知的財産委員会(平成29年9月15日)
第41回 知的財産委員会(平成29年6月19日)
第40回 知的財産委員会(平成29年4月10日)
第39回 知的財産委員会(平成29年2月8日)
第38回 知的財産委員会(平成28年12月5日)
第37回 知的財産委員会(平成28年9月26日)
第36回 知的財産委員会(平成28年6月3日)
第35回 知的財産委員会(平成28年3月9日)
第34回 知的財産委員会(平成27年12月7日)
第32回 知的財産委員会(平成27年7月16日)
第31回 知的財産委員会(平成27年4月24日)
第30回 知的財産委員会(平成27年2月26日)
第29回 知的財産委員会(平成26年11月4日)
第28回 知的財産委員会(平成26年9月2日)
第27回 知的財産委員会(平成26年6月18日)
第26回 知的財産委員会(平成26年4月14日)
第25回 知的財産委員会(平成26年2月4日)
第24回 知的財産委員会(平成25年11月8日)
第23回 知的財産委員会(平成25年8月9日)
第22回 知的財産委員会(平成25年4月3日)
第21回 知的財産委員会(平成25年2月4日)
第20回 知的財産委員会(平成24年10月25日)
6.中間答申『MOTのための新知財戦略提言』
当協会は、2009年7月に「知的財産委員会」(委員長・荒井寿光東京中小企業投資育成長、元特許庁長官)を新設し、「MOTらしく、経営者のためになる知的財産とは何か」を共通テーマに、企業経営に精週した各界の最高レベルの知財専門家を招いて最新事情について説明を聞き、意見交換を行って、研究を進めてきた。
その中間答申として、2010年7月に、『MOTのための新知財戦略提言』をまとめ、当協会のホームページを通じて発表した。提言の発表は、委員会として取りまとめる方式は取らず、各委員が個別にそれぞれの提言を責任を持って発表することにし、今後、2週間に1回のペースで、このホームページ上に掲載していく(合計8本の提言)。
その詳細は、以下の通りである。
7.コラム
本コラムは、知的財産に関する最新情報をコラム形式でお伝えするサイトです。
(2)ライフサイエンス分野における知的財産戦略(10回シリーズ)
(3)知財革命のすすめ(9回シリーズ) −知財の国際競争を勝ち抜く−
8.資料:委員の業界誌への寄稿
当協会の知的財産委員会の委員が寄稿した知的財産に関連する論文やエッセイなどを、著者及び寄稿先の出版社の了解を得られたものを掲載する。
(1)『真の知財立国を目指した人材 −育成と確保および活用について−』〔PDF〕
(2)『時間的猶予などない! −知財立国に向けた具体的取り組みの必要性−』〔PDF〕
(3)『知財に関する理論の適用限界と技術のコモディティ化環境における 経営・事業戦略』
〔PDF〕
(4)『日本版NIHに医療知財戦略センターの設置を』 〔PDF〕
9.委員の知財・MOT リレー提言
毎月、委員が交代で、知財・MOTに関する提言を発表する。
第2回 石田正泰氏「MOT(技術経営)の実効性に関する提案」〔PDF〕
第3回 秋元浩氏「我が国の創薬支援環境の整備に向けて」〔PDF〕
第4回 加藤幹之氏「日本発『キラリと光る技術』を世界へ
〜知財を活用した新しいビジネスモデルの提案〜」〔PDF〕
第6回 橋田忠明氏「必要な『知的財産で稼ぐ』体制づくりの構築」〔PDF〕
第7回 妹尾堅一郎氏「Nをつくる知財、1をつくる知財、Nと1をつなぐ知財」〔PDF〕
第8回 荒井寿光氏「日本再生のため特許裁判を活性化しよう」〔PDF〕
第9回 石田正泰氏「産学間共有特許権活用促進のあり方」〔PDF〕
第10回 秋元浩氏「我が国の創薬支援環境の整備に向けて、第二弾!〜真に実効性のあるものにするためには〜」〔PDF〕
第11回 加藤幹之氏「もう一歩踏み込んだ知財活用」〔PDF〕
第12回 鮫島正洋氏「今こそALL-Japanで日本の競争力を実現しよう〜大企業と中小企業の知財連携の現場にて〜」〔PDF〕
10.第4次産業革命に対する知的財産委員会からの提言