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コラム:知財革命のすすめ   −知財の国際競争を勝ち抜く−

【第9回】 知財を通して世界の文明進歩に貢献する

 知財戦略の目的は、日本人の豊かな能力を十分に発揮して、優れた発明や創作を行い、世界の文化や文明の進歩に貢献することだ。日本人が良い発明をして、すばらしい作品を作れば、世界の人々の生活を便利で豊かなものにすることができる。


 トヨタ創業者の豊田佐吉翁は、自動織機を発明して世界の繊維産業の発展に大きく貢献した。
 彼は20世紀初頭アメリカで日本人排斥運動が起きたことを心配し、その原因を調べたところ、日本人が物まねばかりで独創的な発明をしていないからだと分かり、ガソリン以上のエネルギー密度の蓄電池の発明を奨励するため100万円(現在の100億円相当)の懸賞公募を行った。
 1980年代の日米貿易戦争の際も、日本人はアメリカの研究成果にただ乗り(フリーライド)していると非難された。


 他国の技術開発に頼り、その成果を使うだけでは二流国家だ。最先端の発明や世界の人々に愛される作品を創作してこそ一流国家と言える。これを可能にするのが知財戦略だ。


 知財人の責任は重い。
 知財人の出番だ。



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